東京外国語大学言語モジュール

存在文

 ある場所・時間に,人や物が存在している様子を述べる文を「存在文」と言います。
 
場所/時間
+
動詞
+
“着”
+
人/物
桌子上
 
 
 
一本词典。
 (机の上に辞書が1冊置いてある。)
 
 日本語で「~が」にあたるものが,主語として文頭に立つのではなく,目的語として動詞の後ろに置かれる点が,この構文の大きな特徴です。この「人」や「物」にあたる成分は,意味的には不特定の成分なので,しばしば数量詞が置かれます。
墙上贴着一张中国地图。
(壁に中国の地図が1枚貼ってある。)
[Qiáng shang tiēzhe yì zhāng Zhōngguó dìtú.]
床上躺着一个病人。
(ベッドに病人が1人横たわっている。)
[Chuáng shang tǎngzhe yí ge bìngrén.]
门口停着一辆汽车。
(入り口に車が1台止まっている。)
[Ménkǒu tíngzhe yí liàng qìchē.]
 この構文は,同じく存在を表す“有”構文と同じ仲間です。同じ語順になります。“有”がただ「ある」という存在を述べているのに対して,この構文の<動詞+“着”>の場合は,その存在のあり方を具体的に述べる表現です。
墙上
一张地图。
(ある)
 
 
 
墙上
贴着
一张地图。
(はってある)
 
 
 
墙上
挂着
一张地图。
(掛けてある)