東京外国語大学言語モジュール

Step1 : 助数詞

これだけは覚えよう
1 日本語では、数量を表わすときに、数に助数詞をつけます。
2 数えるものが何であるかによって、どの助数詞を使うかが決まっています。助数詞は、数えるものの形や性質をある程度反映しています。
 
<ものを数える>
 
個  数
 
枚 数
本 数
冊 数
台 数
器に入ったものの数
 
小さいもの(りんご、卵、コップ、時計など)
薄いもの
(紙、ハンカチ、シャツ、CD、皿など)
細長いもの(えんぴつ、かさ、バナナなど)、カセットテープ、ビデオテープ
本、ノート、辞書など
乗りもの(自  転車、自動車など)、電気製品(テレビ、電話など)
器(コップやちゃわんなど)に入った水や飲み物など
  ~つ
~個(こ)
~枚(まい)
~本(ほん、ぽん、ぼん)
~冊(さつ)
~台(だい)
~杯(はい、ぱい、ばい)
1
 ひとつ
 いっこ
 いちまい
 いっぽん
 いっさつ
 いちだい
 いっぱい
2
 ふたつ
 にこ
 にまい
 にほん
 にさつ
 にだい
 にはい
3
 みっつ
 さんこ
 さんまい
 さんぼん
 さんさつ
 さんだい
 さんばい
4
 よっつ
 よんこ
 よんまい
 よんほん
 よんさつ
 よんだい
 よんはい
5
 いつつ
 ごこ
 ごまい
 ごほん
 ごさつ
 ごだい
 ごはい
6
 むっつ
 ろっこ
 ろくまい
 ろっぽん
 ろくさつ
 ろくだい
 ろっぱい
7
 ななつ
 ななこ
 ななまい
 ななほん
 ななさつ
 ななだい
 ななはい
8
 やっつ
 はっこ
 はちまい
 はっぽん
 はっさつ
 はちだい
 はっぱい
9
 ここのつ
 きゅうこ
 きゅうまい
 きゅうほん
 きゅうさつ
 きゅうだい
 きゅうはい
10
 とお
 じゅっこ
 じゅうまい
 じゅっぽん
 じゅっさつ
 じゅうだい
 じゅっぱい
?
 いくつ
 なんこ
 なんまい
 なんぼん
 なんさつ
 なんだい
 なんばい
 
 
<そのほか>
 
人 数
動物の数
階 数
回 数
金 額
年 齢
番 号
 
 
 
 
犬、猫、魚、鳥、昆虫など
 
 
 
 
 
~人(り、にん)
~匹(ひき、ぴき、びき)
~階(かい、がい)
~回(かい)
~円(えん)
~歳(さい)
~番(ばん)
1
 ひとり
 いっぴき
 いっかい
 いっかい
 いちえん
 いっさい
 いちばん
2
 ふたり
 にひき
 にかい
 にかい
 にえん
 にさい
 にばん
3
 さんにん
 さんびき
 さんかい/さんがい
 さんかい
 さんえん
 さんさい
 さんばん
4
 よにん
 よんひき
 よんかい
 よんかい
 よえん
 よんさい
 よんばん
5
 ごにん
 ごひき
 ごかい
 ごかい
 ごえん
 ごさい
 ごばん
6
 ろくにん
 ろっぴき
 ろっかい
 ろっかい
 ろくえん
 ろくさい
 ろくばん
7
 ななにん
 ななひき
 ななかい
 ななかい
 ななえん
 ななさい
 ななばん
8
 はちにん
 はっぴき
 はちかい/はっかい
 はっかい
 はちえん
 はっさい
 はちばん
9
 きゅうにん
 きゅうひき
 きゅうかい
 きゅうかい
 きゅうえん
 きゅうさい
 きゅうばん
10
 じゅうにん
 じゅっぴき
 じゅっかい
 じゅっかい
 じゅうえん
 じゅっさい
 じゅうばん
?
 なんにん
 
 なんびき
 
 なんがい
 
 なんかい
 
 いくら
 なんえん
 なんさい/
 いくつ
 なんばん
 
 
3 数えるものとその数は以下の語順で示されます。
N
[数えるもの]
を/が
数+助数詞
 
 
(1)あそこにかさが5本あります。
(2)ケーキが7つあります。
(3)A:このボールペンはいくらですか。
  B:100円です。
(4)切手を10枚とはがきを3枚買います。(構文については「NをVます」参照)
(5)先生の机の上に辞書が2冊と雑誌が1冊あります。
4 「~つ」の数え方は、ほかの助数詞と違うので、注意しましょう。11以上は、「じゅういち、じゅうに、じゅうさん、・・・・・・」のように数えます。
(6)A:ボールがいくつありますか。
  B:15あります。
5 数量をたずねるとき、「何枚」「何本」などの疑問詞の代わりに「どのくらい/どのぐらい」を使うことができます。
(7)A:そこにハンカチが何枚ありますか。
  B:3枚あります。
(8)A:そこにハンカチがどのくらいありますか。
  B:30枚くらいあります。
 ¶「どのくらい / どのぐらい」は、正確に答えにくい(と思われる)場合に使います。また、だいたいの数や量を表わす場合には、「数詞+助数詞」の次に「くらい(ぐらい)」をつけます。(「副助詞 Ⅹ」参照)
6 助数詞のうしろには助詞をつけないようにしましょう。
7 数えるものとその数を言う場合の語順に注意しましょう。たとえば、「みっつみかん」「3みかん」にならないようにしましょう。
8 数と助数詞によって音が変化するものがあるので、注意しましょう。助数詞の表を参照してください。
9 必要な助数詞を選んで勉強するといいです。
余裕があれば
10 「じゅっこ」「じゅっぽん」「じゅっさつ」[じゅっぱい」「じゅっぴき」「じゅっかい」「じゅっさい」などを、古い言い方では「じっこ」「じっぽん」「じっさつ」などと言います。