東京外国語大学言語モジュール

NAです/NAではありません

これだけは覚えよう
1 ナ形容詞も、Nの性質や特徴(色・形・大きさなど)、状態について述べることができます。
 
(Nは/が)
NAです
NAではありません
 
(1)このかさはじょうぶです。
(2)A:そのかさはじょうぶですか。
  B:いいえ、じょうぶではありません。
¶イ形容詞述語の場合と同様、ナ形容詞述語の主語も「は」で表わすのがふつうです。(「Aいです/Aくありません/Aくないです」 参照)
2 ナ形容詞の過去の形は「NAでした」「NAではありませんでした」です。
(6)木村さんは有名でした。
(3)A:田中さんは元気でしたか。
  B:はい、元気でした。
    /いいえ、元気ではありませんでした。
3 疑問文を作るときには、名詞(「Nですか」)、動詞(「Vますか」)、イ形容詞(「Aいですか」)の場合と同様、文の終わりに助詞「か」をつけます。例文(2)(3)のAを見てください。(疑問文と「か」の働きについては「終助詞」の解説Ⅰ)
4 「きれい」「ゆうめい」「きらい」などは、「い」で終わっていますが、ナ形容詞です。イ形容詞と混同しないように注意しましょう。
余裕があれば
5 「NAです」の否定の形には、「NAではありません」「NAではありませんでした」のほかに、「NAではないです」「NAではなかったです」という形もあります。
(4)このかさはじょうぶではないです。
(5)田中さんは元気ではなかったです。
¶しかし、「 NA ではありません」「 NA ではありませんでした」のほうがふつうです。
6 話しことばでは、「NAではありません」「NAではありませんでした」が「NAじゃありません」「NAじゃありませんでした」になることが多いです。