東京外国語大学言語モジュール

meN- 他動詞と人称形構文

 meN- 他動詞(他動詞語幹を作る接尾辞 -kan, -i, 接頭辞 per- を伴う派生語を含む)は、文中における《動作主》と《動作対象》を明示するため、meN- 形・ゼロ形・di- 形の3つの形を以下の基準で使い分けます。
【1】meN- 形:対応する主語が《動作主》
【2】ゼロ形:対応する動作主が《動作対象》であり、基本的に《動作主》が1・2人称
【3】di- 形:対応する動作主が《動作対象》であり、基本的に《動作主》が3人称

 《動作対象》を主語とする文は、《動作主》が1・2人称か3人称かでゼロ形とdi- 形を使い分けるため、ここでは「人称形構文」と呼んでおきます。
 3つの形を用いた文型は、それぞれ以下のようになります。

主語《動作主》 - 述語《他動詞の meN- 形》+目的語《動作対象》
主語《動作対象》 - 述語《人称詞+他動詞のゼロ形》
主語《動作対象》 - 述語《他動詞の di- 形》(+《動作主》)