東京外国語大学言語モジュール

動詞の名詞化

単語の品詞性がはっきり区別される言語では,文中での他の単語との文法関係によって,品詞を転化させる必要が生じることがあります。
たとえば英語を初めとする多くのインド・ヨーロッパ語では,人称,数,法,時制の定まった「定動詞」は文(節)中に1つしか現れてはいけない,という制限があるため,動詞を2つ使って「彼は泳ぐのを好む」という場合には,"He likes swimming." あるいは "He likes to swim." というように,"to swim" を,動名詞あるいは不定詞の形にしなければなりません。
このように,動詞が他の品詞に転用されたり,形態上の変化形を持つことがあります。
 
他の単語との文法関係によって,動詞を他の品詞に転化する手段として,以下のようなものがあります。
1. 動名詞:動詞を名詞化する
2. 不定詞:動詞を名詞化する
3. 分詞(現在分詞,過去分詞,形動詞):動詞を形容詞化する