東京外国語大学言語モジュール

名詞句とその指示対象

この教材では,「名詞」を中心とする語の組み立てを「名詞句」と呼びます。
名詞はふつう,(最広義の)モノを指示することとします。
名詞は一般に,その指示対象を(概念的に,あるいは特定空間・文脈において)限定するために,以下のような手段を持っています。
1.対象の定性・不定性,総称・特定性による限定 (例:指示詞,冠詞,類別詞)
2.話し手・聞き手との空間的遠近・位置関係による限定 (例:指示詞,連体詞)
3.所有者による限定 (例:所有代名詞,所有形容詞,所有冠詞)
4.具体物の数量・順序による限定 (例:数詞)
5.具体的形態による限定 (例:類別詞,助数詞,形容詞)
6.名詞のクラス (例:文法的性,名詞クラス)
これらの限定を,どのように表現するかは言語によって異なります。たとえば,文法的な言語形式で表現する,特定の単語を用いて表現する,などの方法があります。