東京外国語大学言語モジュール

Step2 : 疑問文、疑問詞

先ほど述べたことは傾向に過ぎません。実際の3つの疑問文の現われかたは、いろいろな要因が関係していて複雑です。たとえば、会話でも倒置型をよく見かけることがあります。
話しことばにおける倒置疑問文

1. 日常ひんぱんに用いる動詞(たとえば êtreや avoir)などです。

Êtes-vous d'accord?
(賛成ですか?)
Avez-vous des enfants?
(あなたは子供がいますか?)

2. 疑問詞qui「誰」やoù「どこ」などで始まる文です。

Qui est-ce?
(それは誰ですか?)
Où habites-tu?
(君はどこに住んでいますか?)
EST-CE QUE型にすると倒置はおきません。例、est-ce que tu habites?
疑問詞
 
qui「誰」、que「何」、「どこ」以外の主な疑問詞には次のようなものがあります。

時間

Quand allez-vous au Japon?
(あなたはいつ日本に行きますか?)

数量

Combien d'enfants avez-vous?
(あなたは子供が何人いますか?)
C'est combien?
((値段は)いくらですか?)

選択

Lequel préférez-vous: le grand ou le petit?
(大きいのと小さいの、どちらが好きですか?)
複合倒置の疑問文
 
倒置疑問文の主語が人称代名詞でなく、普通名詞や固有名詞のとき、主語と動詞をそのままの語順にして、動詞の後ろに代名詞を繰り返します。これを複合倒置の疑問文と言います。
François est-il content de son travail?
(フランソワは自分の仕事に満足していますか?)
Pierre a-t-il des frères?(-t-が入る点に注意)
(ピエールには兄弟がいますか?)
註:son 「彼の」