東京外国語大学言語モジュール

直説法現在 presente de indicativo (1)

 スペイン語の直説法現在は,英語の現在形よりももう少し幅広い用法があります.今までのレッスンで出てきた動詞(ser, tener, estar)の活用もすべて直説法現在でした.下の例文で用法を見ていきましょう.

1. 現在の出来事を表します.

(1a)¿Hablas español? — Sí, hablo español y japonés.
(君はスペイン語が話せるの? - うん,スペイン語と日本語が話せるよ.)
(1b)¿Dónde vivís?— Vivimos en la ciudad de Saitama, al norte de Tokio.
(君たちはどこに住んでるの? - 東京の北にある,さいたま市に住んでるよ.)
(1c)¿Qué estudias en la universidad?— Estudio física.
(大学で何を勉強しているの? - 物理学を勉強してる.)
 英語なら進行形(be動詞+ing形)が出てきそうなところでも,スペイン語では直説法現在が使われることがよくあります.

2. 未来の出来事も表します.

(2a)¿A qué hora llega el avión? — Llega a las cinco de la tarde.
(飛行機は何時に到着しますか? - 午後5時に到着します.)
(2b)¿Abro la ventana?— Sí, por favor.
(窓を開けましょうか. - ええ,お願いします.)
(2c)¿Envían ustedes este paquete por avión?— No, enviamos todos estos paquetes por barco.
(この小包は航空便で送るんですか? - いえ,この小包は全部船便で送ります.)
 未来の出来事でも,確実にわかっている予定や習慣などは直説法現在で表すことがあります.

3. 現在まで続いている出来事です.

(3a)¡Habla usted muy bien español! — Llevo diez años en España.
(スペイン語が大変お上手ですね. - スペインに来て10年になりますから.)
(3b)Estoy aquí desde las nueve de la mañana.
(私は朝9時からここにいる.)
 英語なら現在完了(have+過去分詞)で表すところです.スペイン語では,現在の時点より以前に始まったことでも,まだ終わっていなければ直説法現在で表現します.