東京外国語大学言語モジュール

034: 分離動詞

 例文(1)の最後にある auf は auf dem Tisch (テーブルの上に) の auf と同じ形ですが,前置詞ではありません。 
 
(1)
Ich stehe jeden Tag um 7 Uhr auf私は毎日7時に起きる。
 実は,(1) では stehe と auf の二つが揃って「起きる」という意味の1つの動詞になっているのです。もう少し例を見てみましょう。
 
(2)
Er ruft seine Freundin an彼は恋人に電話を掛ける。
 
(3)
Mach bitte die Tür zuドアを閉めてね。
 (2) の ruft ... an は 「電話を掛ける」,(3) の mach ... zu は 「閉める」 という意味の1つの動詞です。このような動詞を分離動詞と言います。auf,an,zu のような綴りは分離前綴りと言います。不定形は分離前綴りを動詞本体の前に付けて aufstehen,  anrufen,  zumachen のように綴ります。ほとんどの辞書の見出し語は,auf|stehen のように縦線が入っています。分離前つづりは an-,auf-,aus-,nach-,vor-,zu- など,前置詞と同じ形のものが多いです。
 なお,分離動詞は áufstehen のように前つづりにアクセントを置いて読みます。