東京外国語大学言語モジュール

029: 話法の助動詞 (1) ― können(~できる)とmüssen(~ねばならない) ―

 文の意味に「~できる」「~したい」「~してもよい」などの意味を添える話法の助動詞を勉強します。話法の助動詞は6つありますが,このステップでは,まず können (~できる)と müssen (~ねばならない)を覚えましょう。
 
(1)
Mein Vater kann sehr gut kochen.
私の父はとても上手に料理ができる。
 
(2)
Ich muss auch am Sonntag arbeiten.
私は日曜日にも仕事をしないといけない。
 (1) の kann は英語の can に,(2) の muss は英語の must に似ていますね。不定形はそれぞれ können と müssen です。現在人称変化は次の通り,普通の動詞とちょっと違います。
 
können
 
müssen
 ich
kann
 wir
können
 ich
muss
 wir
müssen
 du
kannst
 ihr
könnt
 du
musst
 ihr
müsst
 er
kann
 sie
können
 er
muss
 sie
müssen
 動詞の語幹に注目してください。主語が単数の時に語幹の母音が不定形と異なります。また,主語がichと er/sie/es のときに -e や -t という語尾が付かないのも大きな特徴です。
 本動詞(例文の下線部)は不定形で,助動詞の直後ではなく,文末に置かれることも注意しましょう。