東京外国語大学言語モジュール

11. おわりに

 これでビルマ語の発音モジュール・理論編は終わりです。ここで解説したことを理解し、発音を何度も聞くことで、ビルマ語の発音を体系的に身に付けることができると信じています。

 ただ音声言語によるコミュニケーションはここが始まりであり、ここから先にさらに勉強しなければならないことがたくさんあります。発音の実際は実に多様で、現実にコミュニケーションをするようになってから、体験をもって多くのものを身に付け、学んでいくことになるでしょう。そのようなとき、基礎をしっかり身に付けているかどうかによって、それが単なる「耳で憶えただけ」なのか、それとも「体系化された知識、技能」となるか、が異なってくるはずです。

 ミャンマーは多民族国家であり、ビルマ語を母語としていない人もたくさんいますし、現代では「非ミャンマー人」が話すビルマ語を聞く機会も少なくありません。自分の母語の直観に頼った、「通じればよい」という態度で身に付けた「自分勝手な」発音では、そのような人たちと話をする場合や子どもたちと話をする場合には通じません(これは文法においても同じです)。大人のビルマ語母語話者なら、いい加減な発音(文法)でも理解しようとしてくれますが、そうでないケースでは耳を傾けてくれさえしない、ということになりかねません。

 ビルマ語を身に付けようとする方が、このモジュールを通じて素晴しいビルマ語の発音を身に付けることを祈念しております。

 

 更に学習したい方は、ぜひ、会話モジュール語彙モジュールもご利用下さい。