東京外国語大学言語モジュール

Canadian English

カナダ英語

カナダ英語は、発音の面ではアメリカ英語(一般米語)とほとんど同じです。北アメリカのこの二つの英語は、carやcartといった語で、母音のあとの/r/を発音するいわゆるR音性的な(rhotic)英語です。また、bathやaskの母音についてもカナダ英語はアメリカ英語と同じ/æ/と発音します。発音の面でカナダ英語がアメリカ英語と異なる点として、aboutなどの語で二重母音の始まりの位置が高い、いわゆるCanadian Raisingという言語現象がよく挙げられますが、これは微細な特徴であり、一般の人はほとんど気づきません。

語彙の面では、生活用語全般については、カナダ英語のほとんどの語彙はアメリカ英語と同じですが、イギリス英語と同じもの(蛇口のことをtapというなど)もあります。また、他の英語変種と同様、カナダ固有の語彙(一ドル硬貨をloonieというなど)も存在します。綴り字の面では、アメリカ式とイギリス式で綴り字が異なる場合、カナダ英語は多くの場合、イギリス式の綴り字を規範としています。

出演者は、神田外語大学 English Language Institute に所属するカナダ人専任講師です。会話15、22、40に出演している年配の男性は、著名な社会言語学者J.K. Chambers教授(トロント大学)です。Chambers教授は、海外アドバイザーとして本科研プロジェクトに関わっています。

「1.挨拶する」から「20.人を紹介する」は、カナダ特有の語彙や語法を多く含む会話です。これに対して「21.感謝する」以下の会話は、基本的にはアメリカ英語と同じスクリプトで、部分的に語彙や表現をカナダ英語のものに変えています。両方を聴きくらべてみましょう。

「教室用」ページでは4つの画面パターンを用意しました。

パターン1: それぞれの台詞を聞いて覚えるのに便利です。
パターン2: 台詞を見ながら聞いて書きとるのに便利です。
パターン3: 会話全体を聞いて覚えるのに便利です。
パターン4: 役割練習などを行うのに便利です。
担当する方は画面を自由に組み合わせて授業を行うことができます。

上のメニューから項目を選んでください。

このページは科学研究費助成事業24320106『社会言語学的変異研究に基づいた英語会話モジュール開発』(研究代表者 関屋康(神田外語大学),研究分担者 川口裕司(東京外国語大学),斎藤弘子(東京外国語大学),吉冨朝子(東京外国語大学),矢頭典枝(神田外語大学),フィル・マーフィー(神田外語大学))による研究の一環として公開しています。

カナダ英語の発音の特徴 カナダ英語の語彙の特徴

海外アドバイザーJ.K. Chambers(トロント大学教授)からのメッセージ >>